90代で立ち上がった、未来を生きる人々へのメッセージ


1945年、広島と長崎で二度も原爆の被害にあった「二重被爆者」をご存知でしょうか?

4年前に亡くなった故.山口彊(つとむ)さん。

山口さんは1916年、長崎市生まれ。
45年8月6日、造船所の設計技師で派遣されていた広島で被爆。
長崎に避難した後の9日、再び原爆にあいました。

その壮絶な人生について多くを語りたがらなかったが、
90歳から原爆の悲惨さを語り始めました。

94歳で亡くなるまでの3年間の語り部活動だったが、その間の功績は大きい。
私もお会いして一度お話しさせてもらったことがあります。

山口さんは、爆心地近くで広島原爆にあったものの、家族の待つ長崎の家へ、
新型爆弾の存在を教えねばと長崎の職場へ、逃げ惑う人達をかきわけ、
救援列車に乗り込み長崎まで戻ってきたのです。

 

「危機回避能力の高さ」「仕事への責任感」そして、「生きる努力」。
山口さんの半生を聞くだけで、自分がいかに楽な環境で暮らしてきたか
考えさせられました。
山口さんにとっては、自身の体験を語ったに過ぎないようでしたが、
その内容はあまりに壮絶で、聞く人に与える影響は大きいです。

 

山口さんの生涯を書き記した書籍、そして最近は絵本も刊行されています。
機会があれば、ぜひ手にとって読んで欲しい。

それが、90歳代で立ち上がり、現代、未来を生きる人への
メッセージを残してくれていると思うから。

 


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